2024-04-05

ピアノで「歌う」ってどういうこと?➁

前回の「ピアノで『歌う』ってどういうこと?①」の続きです。

音楽の構造を紐解くとは、つまりアナリーゼ(分析)ですね。
アナリーゼっていうとちょっと難しそう、と構えちゃう人も
いるかもしれませんが、まずは楽譜をよく見ることです。
深く読み解こうと思えばいくらでもできるのですが、ここでは

Ⅰ. 音の高低
Ⅱ. 音楽のかたまり(フレーズ、モチーフ)
Ⅲ. ⅠとⅡを踏まえて音と音を紡ぐ
にポイントを絞って見ていこうと思います。

Ⅰ. 音の高低
基本的には音が上がるにつれてcrescendo(だんだん大きく)、
下がるにつれてdecrescendo(だんだん小さく)で演奏されます。
例外もありますが、その場合は楽譜にその指示があるはずです。

跳躍がある場合も、跳躍する音と着地する音は均等ではない
かもしれないし、それが低い音から高い音への跳躍なのか、
その逆なのかによっても変わってくるかもしれません。

Ⅱ. 音楽のかたまり(フレーズ、モチーフ)
フレーズとは、メロディーがどこからどこまでで区切れるのか、
文章で言う句読点のようなものと考えてもらえればいいと思います。
メロディーだけを見てわかる場合と、和声も見ないとわからない場合
があると思います。スラ―が付いている場合は分かりやすいですね。

じゃあ具体的に何をすれば良いかというと、
音楽の最小単位となるモチーフ(動機)を見つけることです。
楽譜をよく見ると、同じ特徴を持った形が繰り返し出てくることに
気が付くはずです。

そして、次のⅢ.が実際の演奏となるわけです。
次回は実際に簡単な楽譜を使って、解説していこうと思います。

今日の一曲

モーツァルトのオペラ『魔笛』より
Zum Ziele führt dich diese Bahn(この道はあなたを目的へと導いていく)
三人の童子(ソプラノ、メゾソプラノ)によって歌われる三重唱です。
ボーイソプラノの歌声は女性のソプラノともカウンターテナーとも違う
特別な透明感がありますね。いつか生演奏を聴いてみたいです。


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